私の友人たちの中で、数年前に銀行からの借り入れによる利息よりも毎月の利回りがいい投資先があるという話が流れていました。その話を真に受けた数人が複数の金融機関から借りれるだけお金を借りて、全額その投資先に投入しました。  最初の数ヶ月は当初の話通りに利益が出ていて、金融機関への支払も問題なくできていましたが、あるときから完全に音信不通となって持ち逃げされたようなのです。 多い人だと毎月の支払いが十数万円になっていたようで、一般的な企業で勤めているだけでは到底払い続けられる金額ではありません。相手を探すにしてもほとんどが架空の情報しか与えられていなかったため、どうすることも出来なかったようなのです。 そのまま放置しておくわけにもいかず、法テラスという相談所に現状の説明をして自己破産などなにかできることはないかと聞いてみたところ、自己破産すら出来そうにないということが判明しました。  自己破産をするには破産法という法律が関係していて、同時期に複数の金融機関から多額の融資を受けていると計画的な破産である可能性が高いということで、自己破産は出来ないのが一般的であるという見解だったようです。ただし、自分で使い込んだわけではないという証明ができれば自己破産も可能ということでしたが、振り込み履歴などが残らない現金手渡しだったようで、口座情報には自分が出金した履歴しかないので詐欺にあったという証明をすることが困難でした。  最終的には、給与差し押さえなどの措置が取られることになるので、勤めていた会社を辞めて給与ではなく売上という形で収入を得なければ生活できなくなってしまったようです。  現在は債権回収会社からの裁判に負けて、口座差し押さえなどを受けているようですが、回収される資産もないので放置しているという話でした。

債務整理 弁護士 北九州