借金の種類: 銀行のカードローン、およびクレジットカードのキャッシング。

解決のためにやったこと:自治体の福祉課へ相談し、介護サービスの見直しと生活保護・助成制度の確認。簡易裁判所に申し立てを行う「特定調停」を利用。調停委員を介して、無理のない返済計画を債権者と合意。

かつての同僚である知人は、親の介護のためにやむなく離職せざるを得ませんでした。再就職先を探しながらの介護生活は想像以上に過酷で、介護費用の持ち出しと収入の激減により、次第に生活費が足りなくなっていったそうです。最初は数万円のキャッシングから始まりましたが、気づけば複数のカードを使い回すようになり、借金は180万円にまで膨らんでいました。

彼は真面目な性格ゆえに、自分が招いたことだからと一人で抱え込み、食事を削ってまで返済に充てていました。私が彼の異変に気づいたのは、彼が極端に痩せ細り、身なりにも構わなくなった時でした。事情を聞くと、借金の返済に追われて介護用品の購入すらままならないという、共倒れ寸前の状態だったのです。

まずは行政の窓口に繋げ、介護負担を減らす公的サービスをフル活用するよう促しました。その上で、彼は費用を抑えられる特定調停という手段を選びました。裁判所が仲介に入ることで、厳しい取り立てから解放され、将来の利息を免除した上で元金を3?5年で返済するという現実的な合意を取り付けることができたのです。

彼は今、パートタイムの仕事をこなしながら、無理のない範囲で返済を続けています。もっと早く公的な支援や法的な解決策を知っていれば、ここまで追い詰められなかったと彼は言います。借金は本人の自堕落だけが原因ではなく、誰にでも起こりうる生活の綻びから始まるもの。それを解決する出口が社会には用意されていることを、広く知ってもらいたいと感じた出来事でした。

福岡の弁護士による借金問題相談