叔父の借金の連帯保証人となっていた親が、叔父が借金を残し行方をくらましてしまったことをきっかけに、その借金を被ることになってしまった。3人の子供が次々と進学を控えたタイミングだったこともあり、子供名義で奨学金を借りながらどうにか学費は捻出し卒業まではさせたものの、自営業だったため不況の折りと重なり、消費者金融に手を出すようになってしまった。母も専業主婦からパートとして働き出すも、家業は売上に波があるため、母の方まで消費者金融に手を出し、返済のために新たに消費者金融から借入をし、また別の消費者金融から借入をして返済という自転車操業状態に。当時は督促の電話が激しく、郵便物のよる通知や電話を無視していると、従業員が自宅に取り立てに来ることもあり、鍵を閉めて電気を消し、居留守を装っていた。そんな状況を知り、過払い金請求ができるのではないかと何度もすすめるも、本人たちはなかなか首を縦に振らず、無料法律相談で対応している地元の司法書士の連絡先を教えてもらい、半ば強引に連れていったところ、先生がとても感じのいい方でその場でお願いすることに。過払い金の計算のため、支払いを止めるように言われ、連絡先は司法書士の方に行くことで、支払いの必要は当面なくなり、同時に督促もなくなり、数カ月後100万円以上の過払い金となって戻ってくることになった。両親は長かった取り立てから解放され、借金もなくなり、当分の生活資金も得ることができ、なぜにもっと早くやらなかったのかと後悔していたが、支払いに追われているときほど、精神的に現実逃避したくなるものなのか、宗教にハマったり、外食などに頻繁に出かけていったりと、正常な感覚の人ならあり得ないような行動をとっていたことは印象的だった。